「学校から連絡は受けてたわ。結菜の母の弘美です。もしかして…あなたが玄野龍くん?」



なんで、俺の名前を…?



「きゃあ~!あの子ったらこんなイケメンをねぇ~うふふ」



嬉しそうに笑っている弘美さんは…若いというか、何というか…



「えっと、部屋まで連れて行きますね」



「わたくしも、結菜様のお荷物を運ばさせていただきます」



「ごめんなさいね、迷惑をかけてしまって…」



弘美さんの後に続いて家の中へ入っていく。


案内されるままにやってきた結菜の部屋は、どこかの雑貨屋さんのような可愛らしい部屋だった。



「ここに…」


ベッドに結菜をそっと寝かせ、弘美さんが持ってきた湿布を、森川が結菜の足首にぺたりと貼る。