しかも急すぎて謝るタイミングも逃したし!!


どうして上手く伝えれないんだろう。


龍くんは何も言わず、あたしに背を向けた。


だめだ、まずは龍くんに謝罪しなきゃいけないことがある。


あーもう、ちゃんとここは言いなさい結菜!



ぎゅ、っとこぶしを握る。



「ひどい態度とってごめんなさい!!」



想いが溢れると同時に涙も溢れて...

龍くんの背中に向かって叫ぶ。



「あたしのこと許せないと思う...無視だってなんだってしてくれていい!でもあたしの前からいなくならないで!!」



龍くんはもう、振り返らなかった。



いなくならないで、なんて言っておいてあたしから龍くんの前から消えたくせにね。


わがままだよね...

人のこと言えないや。

むしろあたしのほうがわがままだよ...



本当、なにしてるんだろあたし。


ばかだな。



   ☆   ☆