「結菜ちゃん、もしかしてまだ…」


「……」


口を開いたらもう泣いちゃいそう。


何も言わないあたしにくるみは優しく笑いかけた。



「結菜ちゃん…もう入ろ?」

「……」


無言でぶんぶんと首を横に振る。


子供がだだをこねてるみたいだ。


立ちっぱなしの脚の辛さもこの残暑も何もかもがあたしを辛くさせる。



たしかに玄野くんはもう来ないかもしれない。


でも…どうしても納得が、いかないの。