「でも好きって気持ちがよくわかんなくてさ…」 そっからか…と2人がうなだれる。 でもでもしょうがないじゃんー! 「そうね、私は…」 気を取り直したように綾乃ちゃんが言って 胸をおさえた。 「ここが何ていうか…きゅーっとなる、かな」 「きゅーって?」 「その人のこと考えただけで締め付けられるように痛くなるの」 きゅーっ、かぁ… 少し考えてみるものの残念ながらそんなふうになったことは一度もない。