あたしの、そのぐちゃぐちゃの顔を見てお母さんが微笑む。


「結菜ももうそんなお年頃なのね」


お母さんはもう一度微笑むと、


「お父さんにはお母さんもいっぱい泣かされたんだからね~?」


冗談めかしてそう言って、親指で涙をすくってくれた。


「話してみなさい」


   ☆   ☆


「そっか……」


話を聞き終えると、お母さんはあたしの頭をなでた。


「結菜はこれからどう動くか、ちゃんと決めているの?」


これから……


「まずはちゃんと…謝りたい……だけ、ど……っ玄野くんはもう…っ、あたしの顔も見たくな……っ」