☆side 綾乃☆


「綾乃ちゃんってさ……長瀬くんが好きでしょ?」


結菜が家を飛び出したあと、私とくるみは駅前の喫茶店へ移動していた。


可愛く上目遣いで聞いてくるくるみ。


「やっぱり……わかってたんだ」


予想はついていた。


あのときのくるみは思い違いなんかじゃないってこと。


「何年綾乃ちゃんの友達やってると思ってるの~?恋したら胸が締め付けられるって言ってたじゃん?あれで辛い恋してるんだなってわかっちゃったよ」



辛い恋……か。