「玄野くん、もうあたしの顔なんて見たくないかも……」


言ってからまたはっとする。


あれ?あたしは会いたくないって思ってるのに、

玄野くんにはあたしと会いたいって思っててほしがってる…?


ん?と首をかしげていると


「結菜、お客さまよ!」


お母さんの声がして、いきなりバタンとドアが開いた。


「ゆ、結菜様…っ!」

現れたのは……


「お、大下さん?!」


はぁはぁと息をきらせているメイドさんだった。