「ハァ…隼人の野郎.遅せぇよ。
あいつ携帯って…上着のポケット
の中に入れてたじゃん…。
何考えてんだよ。」


ガードレールの上に
座りながらため息をつく。


タッタッタ…。


向こうから女が走って来る。


ん?…心…ちゃん!?


やっぱり心ちゃんだ!!


俺に気付いて駆け寄って来る。


えっ?…泣いてる?


「し.旬君!!沢村君が…沢村君が…
私が悪いの……どうしよう…
どうしよう…助けなきゃ…旬君!!…どうしよう!!」


心ちゃんは完全に
パニックになっていた。


俺は心ちゃんを落ち着かせる。


「心ちゃん!!落ち着いて…
大丈夫だから…隼人がどうした?」


心ちゃんが泣きながら説明する。


「わかった…隼人は大丈夫
だから…。
俺も今からその場所に行っ
てみるけど心ちゃんは梨子
の所に行っててよ!!
さっき梨子と話したんだけ
ど熱も下がって元気そうだ
ったから!!
ねっ?…俺達も後から梨子
ん家行くからさ!!」


俺は簡単に梨子に電話で説明して
心ちゃんを梨子の家に向かわす事
を伝えた…。