-ブチッ-


「おぃ!!お前ら嫌がってんだろ!!
その手離せ!!」


男の手から綾瀬を離す…。


綾瀬が震えて泣いていた。


そんな綾瀬を俺の背中の
後ろにまわした。


「ハァ?何なんだよテメェ!!
女の前だからってかっこ
つけてんじゃねぇぞ!!!」


赤毛の男がわめいてる…。


他の2人の男は俺の顔を見て
びっくりしてやがる…。


とにかく綾瀬をこの場所から
遠ざけたかった。


「綾瀬.お前 帰れ!!」


「で.でも沢村君が…
帰れないよ!!」


「いいから!!グダグダ
言ってんじゃねぇよ!!
早く帰れって言ってんだろ!!」


泣きながら綾瀬は「ごめん」
と呟き帰って行った。


俺は遠ざかる綾瀬を確認すると
赤毛野郎を見据える…。


俺の怒りは限界に達していた。