「せっかく…せっかく
諦めようとしてるのに!!
なんでまたそんな気を
持たすような事言うのよ!!
沢村君にはしおりさんが
いるじゃん!!
もぅ…やだ…沢村君なんて
大嫌い!!」


涙で前が見えない。


逃げるように走って
校門を出た。


「俺はずっとお前の事が
好きなんだよ!!
俺お前の事諦めねぇから!!」


俺はあいつの背中に
向かって叫んだ。


周りを見るとたくさんの
やじ馬が俺を見ていた。


「テメェらジロジロ
見てんじゃねぇよ!!」



沢村君のバカ…。


せっかく前みたいに
友達に戻れたのに…。


友達のふりしてずっと
側に居たかったのに…。


もう二度と戻れないよ…。