見ると旬君と梨子は固まった
ようにジーッと画面を観てる。


横目でチラッと沢村君を
見ると余裕の顔をしてる。


私は部屋が暗いせいもあって
本当にヤバイ状態…。


後ろに誰か居そうな気配を
感じて振り返ったり…。


あきらかに挙動不審。


「怖いんだろ?こっち来い。」


沢村君に腕を引っ張られ
胸に引き寄せられた。


「えっ?大丈夫だから…。」


「少しでいいから…
このままで居させてくれ。」


耳元で囁かれて
ドキドキしてしまった。


隣に座ってる2人を見ると
まだ石のように固まってる…。


動けないのか?


画面にはエンドロールが
流れていた。


「ごめん…ありがとう。」


そう言って沢村君の
胸から離れる。


だって…その場所は
私の居場所じゃないから。