「………。」


ずっと立ったままの沢村君。


「早く行かないと先生に
怒られちゃうよ。
私もすぐに行くから。」


「お前…迷子になんなよ…。
上で待っててやるから気を
つけて来いよ。わかった?」


「うん♪じゃあまた後でね。」


迷子って…沢村君また言ってるよ…。


だから…そこまでガキじゃ
ありませんから…。


みんなが出発したのを確認する。


直前になってトイレに隠れてたり
登りたくない…って今さら喚いて
る子が居たり…。
自分達が出発出来るまでずいぶん
と時間が掛かってしまった。