「…そうだよね。許して貰おうとか、傷つけといておかしいよね。」

裕くんは、カバンを持って、立ち上がった。



「ごめんね…」



裕くんは、最後にもう一度、謝ると出て行った。


ガチャ、ギィーバタン



仮眠室の扉が閉まる音が、嫌に大きく響いた。


その音はまるで、私たちの関係の終わりを告げるようで。


今度こそ、涙が頬を伝った。


私、頑張ったよね?


もう、思い切り泣こう。