私がそう言ったのをきっかけに、私たちは歩き出した。


ここから駅まで10分ちょい。


大丈夫、ゆっくり、整理して、本当のこと言うんだ。


「……私、一個ね、裕くんに嘘ついてるんだぁ。」

戯けたような口調で言った。
少し、本当のこと、言うの、怖かったから。


本当に、ごめんね。



「私が振ったの、陽のこと。」


裕くんが、ぴたりと立ち止まった。


「は……なんだ…よ。それ。」


裕くんを振り返った。



あ、うどん屋さん。