裕くん…


こんな時でも、裕くんへの好きが積もる。


でも、なんで陽が裕くんのいいところ、教えてくれたの?


「春華に裕のいいところ教えるって、俺、裕にいいことしてやった気分。」

こっちを向いた陽の目に、もう涙はなかった。


「だから、だから……俺、今からズルいやつになるわ。」




え……




「俺、正々堂々、奪いに行く。あいつから奪ってでも、春華が欲しい。」




「そんな顔するなよ。滅多に怒らない裕が怒るとこぇーから、春華が嫌がることはしない。」


真っ直ぐな、あなたが……まぶしいのは、多分、朝日のせいじゃない。