「さ…くら…?」


「名前で呼ばないでよ!」


「…っ!」





彼女が叫ぶところなんて、今まで見たことがなかった。




「妬いて欲しかった?だからって、他の子とデートする必要ないじゃない!他の子とはデートするのに、私とのデートは来てくれなかった…!」



ボロボロと涙を零しながら泣き叫ぶ彼女に、俺は何も言えなかった。





「クラスメイトが家に来た」なんて言ってもただの言い訳。




誰かに聞いて桜の番号聞けばよかったじゃんか。


家に行けばよかったじゃんか。




結局、みんなに飲まれて俺も騒いで笑っていた。


流石にもう、待ってないって思ってたから…。