「松野知らねーかー?」

先生の声に無視を貫く隆我を野岬ちゃんがきょろきょろと盗み見る。

みゆちん置いてくなんてお前、何してんだよ…っ!


そう思うも隆我に聞こえるはずなく


俺はただ後ろから聞こえてくる教科書をめくる音に妙にささくれた様子を感じる他なかった。