「えっ!?叶美、護くんが好きなの!?」
中学に入学してからすぐ出来た親友、蒼井叶美(アオイ カナミ)に好きな人が出来た。
「うん…///誰にも言わないでね?」
照れている叶美を初めて見た。
叶美は私とは真逆のスポーツ女子で
いつもにこにこ、ひまわりのような子だ。
「当たり前じゃん!てか告っちゃえよー!」
私はインドア派で恋も奥手なタイプだから
他人の恋には貪欲で、お節介を焼くのが趣味だ。
「えー!?ムリムリムリ!」
叶美…否定しているけど満更でも無さそう。
「いいの?そんなのんびりしてて、意外と護くん狙ってる人多いんだよ?ほら特に先輩なんかやばくね?」
実際、護はモテる。
身長は低めだが愛らしい童顔で、いっつも跳ねてる髪の毛がアホ可愛いと、年上からのモテ度が半端無い。
「あーライバル多いよねー美人の先輩多いし」
私は先輩より、護くんとほとんど同じ身長の叶美の方が似合うと思うなぁ。
「先輩より、同じクラスというだけで接点があって有利なんだから今がチャンスなんだよ!?」
そして何よりも片思いというのが嫌いだ。
想いを伝えないでモヤモヤしてるくらいなら、思いっきって伝えて玉砕した方が楽だろうに。
なんで皆、告白しないんだろ?
「うぅ…分かった!明日告白する!」