放課後、私はさっきの子と一緒に
学園の食堂に行った。
「さっきは、ごめんなさい。
名前も名乗らずに。」
その子は少し笑って見せた。
「私は、出雲美帆。
これから、よろしくね。」
出雲さんは、お嬢様ぽいなぁと思った。
「如月彩未です。
こちらこそ、よろしくお願いします。」
「美帆でいいわよ。
その代わり、彩未って呼ばせてね。」
可愛いですね。
多分男だったら、すぐに告白してますね。
「そう言えば、
さっきの貴方は何にも知らないくせに、
って何ですか。」
私が、その話をきりだすと、
美帆の目の色が変わった。
「兄弟になるってことは、
ここでは契約になるの。
霜月様は貴方を命に変えても守らないといけないのよ。
私は、霜月様に死んでほしくない。
だから、貴方に契約を破棄して欲しいの。」
そんなこと、
昨日霜月さんは説明してくれなかった。
私のせいで、霜月さんは死ぬかも知れない。そんなの嫌だ。
「破棄すれば、霜月さんは死ななくてすむんですよね。」
私は、立ち上がって走り出した。