「おはよ~相馬君!!」

「おはようございます!ひとみ君!!」

と朝から騒がれている。

登校中。

「私がいじめられてた理由もはっきりだね~」

と笑いながらいうと彼らは謝ってくる。

「ごめんて!まさか、俺らが原因とか思ってなかったし!!」

「だって、彼女たちから好きですとか言われてなかったしな。…すまん。」

「謝んなくていいよ。周りからしたら独り占めだもんね~」
と笑う。
中学生になってからそうちゃん…相馬とひー君…ひとみがモテることに
気付いた。(それは、相馬、ひとみも自分でびっくりしている。)
そりゃあ、イケメンさん二人と一緒に過ごしてたら言われるわ~。

「夏美!おはよう!」

そういってきたのは、唯一の友達。
朝田 美月。
私のよき理解者です。

「おはよう、美月。」

「朝から、相馬君とひとみ君に挟まれて登校ですかぁ~」
とにやにやする美月。

「じゃあ、夏美。僕らこっちだから。」
と相馬とひとみは手をふる。

「うん、私が今日はそっち行くね。」

「「おう!」」

と声を合わせて相馬とひとみが返事する。

「相変わらず彼らは夏美だけだよね~」
という美月。

「どういうこと?」

というと美月はえ、という顔をする。

「告白されてんのに、全部断ってるんだって。」

「へー」

やっぱモテるなぁ~。

「え、気にならないの?」

「だって、ただの幼馴染だよ?」

そういうと呆れた顔で、美月は言った。

「いつか後悔する日がくるかもしれないよ~」

そんな日はきっとないよ。

私は信じてる。

幼馴染三人のまんまでいられることを。