教室に入ってみるとバレンタインなだけあって、ピンクのオーラがあちこちから漂っていた。




ひときわ賑わっているのがあいつのところ。




「奏多!チョコあげる!」



「あ!ずるい!あたしが先!」



「あたしだよー!」




「はいはい、みんなサンキュー!」



奏多は満面の笑みをみせた。




「キャー!」




うわーでたよ。あの笑顔。


180センチの長身にすこし長めでストレートの髪。



あんなんだれでもオチるよな。



まぁ私は例外だけど。



「ねぇ!悠里!どうしよう…奏多くんめっちゃ人気だよ~」




「はぁ?そんことわかってたことじゃん!自信もって!」




「もてない~」