奏多と距離をおいてから数日後……



私はあれから奏多と話していない。



クラスでも公認だった二人が急に話さなくなったからクラスのみんなが最近おどおどしていた。


私たちが話さない分波瑠と奏多はますます仲がよくなっていった。




私はそれをみてただ波瑠の心配ばかりしていた。




その日私は学校が終わってちょうど帰っていたときだった。





私が帰り道路地に入ると、不良と思われる二人組が絡んできた。




「よう、お姉ちゃん今ひとり？」




「俺らと遊ぼうよ～」




「やめてください」



すると不良の一人が私の手首をつかんだ。



「いいから遊ぼうよ！な？」




「は、離してください！」



私と不良の二人組がもめていると、後ろから声が聞こえた。




「おい、お前そこでなにしてんだよ」



そこには見知らぬ黒髪の男の人が立っていた。




「ああ？」




「だから女の子一人に対して男二人でからむなんてアホかっていってんだよ。」




「なんだよなめてんのかー？」




「もういいよ他行こうぜ」




「ちっ」




そういうと二人は路地裏に消えていった。