いつもの朝。
6時丁度になる目覚まし時計の音は
今日は少し大きく聞こえる。
ジジジジジ…
「うるさい…。」
一人暮らしの私の部屋から
間違えなく私の声ではない声がきこえる。
一瞬びっくりした
自分の心の声が漏れて自然と口から
こぼれ落ちた声だと思ったから。
その回答は、いとも簡単に打ち砕かれ
私は冷静に横向く。
「まだ外暗いよ。」
目があった瞬間の言葉がこれ。
私はそれを無視しながら
布団から起き上がり
髪の毛を束ね洗面所へ
彼は目を擦りながら大きなあくび。
「顔でも洗えば。」
私たちに朝の挨拶なんてない。
する必要さえないように感じる。