たまに林檎ちゃんが手料理を持って僕の部屋にやってくる。林檎ちゃんの手料理はとってもおいしいんだ。僕の大好きなピーマンの肉詰めは、わざわざ料理の本を買って作ってくれた。それはもう、言うまでもなくめちゃめちゃおいしかったよ。その代わり、林檎ちゃんは僕の部屋に置いてる漫画を、気が済むまで読み切らないと部屋に帰らない。何度か、読んでる途中で寝ちゃったことがあったから僕は毛布をかけてあげて、林檎ちゃんの部屋の隅で丸まって寝た。僕は馬鹿だけど、やっぱり僕等ぐらいの年の男女が同じ部屋で眠るのってよくないと思ったんだ。