「あ、もうすぐ担任来ると思うよ」


『あ、そうなんですか。』



理事長さんにそう言われて待つこと3分。


ーコンコンッ


ドアをノックする音が聞こえた。

理事長は来た来た。と呟いて、どうぞ!とドアの向こうに居る人に向かってそう言った



「失礼します」



それを聞いて、
クイッと、メガネを人差し指で上げながら中に入って来た、頭脳派って感じの教師。



その人はスタスタとあたしに向かって歩き、


『うぁあ!!?』


いきなり殴りかかってきた。



「…チッ、外しましたか。」



慌ててあたしが避けると舌打ちしてコチラを見てくる


なっ、ナンダコイツ。


最初はびっくりしたけれども、少し経てばそれはイライラと変わり始めた


『いきなり何するの。
あたし、あんたに殴られる理由がないんだけど』


腕を組み、仁王立ちで教師を睨む

こいつを教師と言っていいのか謎だけどさ。



そう思いながら睨み続けていると、



「"あの方"が手に負えない生徒とはどんな人なのかと思いまして。
気になっただけです。

さっきはすみませんでした。」




90度。
ビシッと頭を下げ、眼鏡はあたしに謝った


謝ってくれたなら、とイライラはすぐに消える。


けれど、眼鏡の言った意味がよく分からなかった。



気になったけど、



まぁいっか。

そんな大したことじゃないよね。



と、勝手に自己完結する事にした。










『眼鏡、昔不良だったの?
喧嘩出来そうだよね』


「…まぁ、そうですけど。

眼鏡って俺の事ですか?それにタメ口って。」



『あんた以外、この場で眼鏡してる人いないけど?』


「じゃあ、眼鏡とります。

それで敬語は使ってくれないんですね?」



『駄目!!!眼鏡が眼鏡じゃなくなる!!』


「あの、敬語は…」