こいつらと話していてふと時計を見ると
お昼頃。
「柚葉帰るの?」蓮は言う。
「わからない」
俊はスマホの時計を見るなり立ち上がり
「俺、皆と走り込みしてくる!」
と言った。
「僕も行く!俊の足引っ掛けたりする!」
可愛いのに意外とコワイこと言うね…
そう言って二人は幹部室から出ていった。
二人が居なくなった後少し気まずい雰囲気になる。
「ねぇ…私をなんでスカウトしたの?」
「強いからだ。俊も言ってたろ?」
少し焦った雅人の声を私は見逃さなかった。
「いくら強くても、女の私を入れるのはおかしいと思わないの?」
そこまで問い詰めると、何も言わなくなった。
代わりに雅人の顔が少し赤くなる。
どうしたのだろう?
ドンッ!!!!!!!!!!!!!!
突然の大きな音。
「な…何?」
その音がしてしばらく経って幹部室のドアが勢い良く開いた。
「雅人~!!!!!!!元気にしてた~?私が居なくて寂しかったでしょ?♡」
こ…この女の人…誰?
若くてとてとてもな女の人。
髪はミディアムショートの茶髪。
目にはカラコンを入れているらしく、赤い目で少し怖い。
「母さん…」
お母さん?!雅人の?!
似てねぇ!!!
「あら?その子は?」
雅人のお母さんの興味が私に向く。
「今日、艶龍に入った、本堂 柚葉です。」
私がお辞儀をして顔を上げると、雅人のお母さんの顔が輝いていた。
「柚葉ちゃんって言うのね~!とっっても、可愛いわぁ!赤毛もすっごくにあってる♡ゴスロリ似合いそうねぇ!あ!ロリータも似合うはずよ!それにしても、髪長いのね!可愛いわぁ!」
突然始まった雅人のお母さんのマシンガントーク。
「あの…」
私が喋りかけてもそっちのけ。
「私もこんな可愛い娘が欲しかったわぁ!うちも息子じゃなくてやっぱり娘が良いわぁ♡もう柚葉ちゃんうちの娘になる?!ほら雅人!柚葉ちゃんと結婚して柚葉ちゃんに嫁に来てもらいなさいよ!」
雅人のお母さんはとても楽しそうに話すので、止めるのも気が引ける。
最後の方には少しおかしい事も言っていたが…
雅人はお母さんを完全無視。
「私、柚葉ちゃんの戦う所みてみたいなぁ!」
突然の雅人のお母さんからのお願いのポーズ。
「私は別に良いですよ」
「雅人!下っ端君でもいいから!」
これには雅人も反応した。
「じゃあ俊呼んで来い」
何故俊?
「俊君ね!彼の弱みは握ってるから絶対に来てくれるわぁ♡」
そういうこと。
この親子、怖い。
5分ぐらいすると雅人のお母さんに俊が連れてこさせられていた。
「なんで俺が…」
「ぶつくさ言ってないで喧嘩場に行くぞ」
物騒&ネーミングセンスのない
所へ言って喧嘩するらしい
喧嘩場は幹部室の真下にあった。
思ったより広い。
「なんで俺が…やんなきゃいけねぇんだよ…」 ブツブツ文句を言う俊を無視して雅人は喋り始めた。
「あー…制限時間は十分よーいスタート」
雅人の面倒くさそうな声で喧嘩が始まった。
大体は私から行かない。
あちらの出方次第で喧嘩の仕方を変える。
ブンッー…
俊が殴りかかってくる。
それを私は片手で受け止めた。
「?!」
俊はとても驚いているようだった。
「遅いよ俊。」少し挑発してみる。
俊は少し後ずさりする。
ふと、雅人の事が気になって雅人を見ると雅人が笑っていた。
ドキッと胸が高鳴った。
やっぱ、かっこいいな…
「よそ見はダメだよ柚葉。」
やばい…!
ドゴッー…
俊に右腕を殴られる。
やばい、右腕…凄く痛くて…動かない…
右腕をやられた…
利き手なのに…
「あっれー?柚葉は利き手右かな?」
「そうよ」
挑発してるつもりか…?
そのままもう一度殴りかかってくるので左によけ、殴りかかった。
それを俊はよけたがそれはフェイクだよ
「あっ!」
今気付いたみたいだネ
もう遅いヨ
ドガッー…
俊の足を思いっきり蹴ると
鈍い音が喧嘩場に響く。
「うぉ…」
俊は少し呻く。
でも立っているなんてとても我慢強いだね。
そのままみぞおちに一発。
「うっ…」
俊はそのまましゃがむ。
これでトドメだネ
殴りかかろうとした。
「終了」
やる気のない雅人の声で拳を止める。
「俊?大丈夫?」
「大丈夫じゃ、ねぇよ…足も痛てぇし…みぞおちやられたし…最悪…」
俊は少し涙目で言う。
女だったら、モテモテだろうに。
男だから残念。
パチパチと雅人のお母さんは拍手している。
「強いわぁ!柚葉ちゃんって強いのねぇ♡」
「雅人のお母さん…」
「あら~美沙子で良いのよぉ♡」
この人はいつもハイテンションなのか?
女友達が出来たみたいだ…嬉しい…
「フフっなんか嬉しそうね♡私と喋れて嬉しかった?」
美沙子さんが不意にそんなことを聞いてきた。
「はい」
「あら素直♡可愛い!」
「母さん…いい加減にしてくれ…」
雅人は怒っているらしく、美沙子さんの事を睨んでいる。
「柚葉の腕、怪我してるぞ」
あ…雅人に言われて思い出した。
私、俊に殴られたんだっけ…?
「あのぉ…俺も怪我人ですけどぉ…」
「舐めとけ」
「ひどい!」
俊はやけにひどいと言っている気がする。
「手当してやる。柚葉来い。」
「うん…」
喧嘩場からでて幹部室に向かう。
「お疲れ様です!」
「お疲れです!雅人さん!!」
そんな言葉が飛び交う中、幹部室に着き、雅人は何かを探しだす。
「救急箱…あった…」
その中から湿布と包帯を出してきた。
「包帯?」
「一応な」
一応って…ちょっとやりすぎな気がする…
「右腕を出せ」
雅人はそう言ってきたので右腕を出して見せる。
すると、湿布を貼りはじめる。
「柚葉は、表情意外とあるな」
俊はそう言ってきた。
「本当?」
「あぁ…俺達みたいにこんな大袈裟な表情は無いが、普通に嫌な顔したり微笑んでいたり…お前にはちゃんと表情があるよ…」
雅人は少し赤くなって言う。
熱でもあるのか?
そう思ったが、なんかそう言う事言うとなんか起こりそうだったから言わなかった。
「終わった」
気が付くと包帯まで巻き終わっていた。
「ありがとう…手先…器用なんだね…」
そう言ったが 普通だ、と言う。
普通じゃこんな綺麗に巻けないと思うけどな…
喧嘩場に行くと俊と美沙子さんが話していた。
「あ!そういや蓮君はどこぉ?」
「蓮なら下っ端いじってます。」
その会話を聞いて思い出した。
「「蓮を忘れてた」」
雅人とハモってしまった。
「あっ!雅人と柚葉やっと来たぞ!」
俊がやっと私達の存在に気付いたらしい。
美紗子さんは腕時計を見てから、
「んーと!私もう帰るねぇ♡ばいばーい♡」
と言い、手をひらひらさせて帰っていってしまった。
「蓮を拾って、ファミレスでも行くか」
雅人がそんな提案をする。
「さんせーい!お腹すいた!」
俊は大声でそう言った。
俊の足の手当をしてから、外へ向かう。
「ほーらほら早く走らないと足引っ掛けちゃうよ~」
蓮の声が聞こえてきた。
「やめてください…蓮さん…」
下っ端可哀想じゃん…
「おい、蓮、ファミレス行くぞ」
雅人が蓮に話しかける。
「は~い」
れんは下っ端いじりをやめ、わたし達の後に着いてくる。
「この辺にファミレスある?」
ファミレスなんて、来る途中あったか?
「まぁ、少し歩くけどな。こんな日は歩くのもいいだろ?」
雅人が言うことは大体正論。
「そうだね~!俊に足引っ掛けられよ~」
蓮は笑顔でそう言う。
「蓮も柚葉も最近俺にひどくない?」
「そう?」
蓮は俊の質問にとぼけ。
「私は今日会ったばっかですが」
私は正論を言った。
「聖白高の制服来てる人多くなってきたね」
蓮に言われて気付いた。
「確かに多いね。私も着ているし…」
私が呟くように言うと
「じゃ、柚葉の家に寄って着替えていく?」
私の家…
お母さんともし鉢合わせてしまうのは
嫌だった。
私はあいつにだけは逆らえないから余計怖い。
「いいです。このままで」
私がそういうと俊と蓮は私の私服が見たいとブーブー文句を言い始める。
嫌だ…けど、
「じゃ、寄っていこうかな…」
その一言に蓮は飛び跳ねる。
「ヤッタ~!柚葉の私服が見れる~!」
こんなに喜んでいるのを見ると…なんか断れない。
ガチャッー…
なるべく音を立てずに家のドアを開ける。
お昼頃。
「柚葉帰るの?」蓮は言う。
「わからない」
俊はスマホの時計を見るなり立ち上がり
「俺、皆と走り込みしてくる!」
と言った。
「僕も行く!俊の足引っ掛けたりする!」
可愛いのに意外とコワイこと言うね…
そう言って二人は幹部室から出ていった。
二人が居なくなった後少し気まずい雰囲気になる。
「ねぇ…私をなんでスカウトしたの?」
「強いからだ。俊も言ってたろ?」
少し焦った雅人の声を私は見逃さなかった。
「いくら強くても、女の私を入れるのはおかしいと思わないの?」
そこまで問い詰めると、何も言わなくなった。
代わりに雅人の顔が少し赤くなる。
どうしたのだろう?
ドンッ!!!!!!!!!!!!!!
突然の大きな音。
「な…何?」
その音がしてしばらく経って幹部室のドアが勢い良く開いた。
「雅人~!!!!!!!元気にしてた~?私が居なくて寂しかったでしょ?♡」
こ…この女の人…誰?
若くてとてとてもな女の人。
髪はミディアムショートの茶髪。
目にはカラコンを入れているらしく、赤い目で少し怖い。
「母さん…」
お母さん?!雅人の?!
似てねぇ!!!
「あら?その子は?」
雅人のお母さんの興味が私に向く。
「今日、艶龍に入った、本堂 柚葉です。」
私がお辞儀をして顔を上げると、雅人のお母さんの顔が輝いていた。
「柚葉ちゃんって言うのね~!とっっても、可愛いわぁ!赤毛もすっごくにあってる♡ゴスロリ似合いそうねぇ!あ!ロリータも似合うはずよ!それにしても、髪長いのね!可愛いわぁ!」
突然始まった雅人のお母さんのマシンガントーク。
「あの…」
私が喋りかけてもそっちのけ。
「私もこんな可愛い娘が欲しかったわぁ!うちも息子じゃなくてやっぱり娘が良いわぁ♡もう柚葉ちゃんうちの娘になる?!ほら雅人!柚葉ちゃんと結婚して柚葉ちゃんに嫁に来てもらいなさいよ!」
雅人のお母さんはとても楽しそうに話すので、止めるのも気が引ける。
最後の方には少しおかしい事も言っていたが…
雅人はお母さんを完全無視。
「私、柚葉ちゃんの戦う所みてみたいなぁ!」
突然の雅人のお母さんからのお願いのポーズ。
「私は別に良いですよ」
「雅人!下っ端君でもいいから!」
これには雅人も反応した。
「じゃあ俊呼んで来い」
何故俊?
「俊君ね!彼の弱みは握ってるから絶対に来てくれるわぁ♡」
そういうこと。
この親子、怖い。
5分ぐらいすると雅人のお母さんに俊が連れてこさせられていた。
「なんで俺が…」
「ぶつくさ言ってないで喧嘩場に行くぞ」
物騒&ネーミングセンスのない
所へ言って喧嘩するらしい
喧嘩場は幹部室の真下にあった。
思ったより広い。
「なんで俺が…やんなきゃいけねぇんだよ…」 ブツブツ文句を言う俊を無視して雅人は喋り始めた。
「あー…制限時間は十分よーいスタート」
雅人の面倒くさそうな声で喧嘩が始まった。
大体は私から行かない。
あちらの出方次第で喧嘩の仕方を変える。
ブンッー…
俊が殴りかかってくる。
それを私は片手で受け止めた。
「?!」
俊はとても驚いているようだった。
「遅いよ俊。」少し挑発してみる。
俊は少し後ずさりする。
ふと、雅人の事が気になって雅人を見ると雅人が笑っていた。
ドキッと胸が高鳴った。
やっぱ、かっこいいな…
「よそ見はダメだよ柚葉。」
やばい…!
ドゴッー…
俊に右腕を殴られる。
やばい、右腕…凄く痛くて…動かない…
右腕をやられた…
利き手なのに…
「あっれー?柚葉は利き手右かな?」
「そうよ」
挑発してるつもりか…?
そのままもう一度殴りかかってくるので左によけ、殴りかかった。
それを俊はよけたがそれはフェイクだよ
「あっ!」
今気付いたみたいだネ
もう遅いヨ
ドガッー…
俊の足を思いっきり蹴ると
鈍い音が喧嘩場に響く。
「うぉ…」
俊は少し呻く。
でも立っているなんてとても我慢強いだね。
そのままみぞおちに一発。
「うっ…」
俊はそのまましゃがむ。
これでトドメだネ
殴りかかろうとした。
「終了」
やる気のない雅人の声で拳を止める。
「俊?大丈夫?」
「大丈夫じゃ、ねぇよ…足も痛てぇし…みぞおちやられたし…最悪…」
俊は少し涙目で言う。
女だったら、モテモテだろうに。
男だから残念。
パチパチと雅人のお母さんは拍手している。
「強いわぁ!柚葉ちゃんって強いのねぇ♡」
「雅人のお母さん…」
「あら~美沙子で良いのよぉ♡」
この人はいつもハイテンションなのか?
女友達が出来たみたいだ…嬉しい…
「フフっなんか嬉しそうね♡私と喋れて嬉しかった?」
美沙子さんが不意にそんなことを聞いてきた。
「はい」
「あら素直♡可愛い!」
「母さん…いい加減にしてくれ…」
雅人は怒っているらしく、美沙子さんの事を睨んでいる。
「柚葉の腕、怪我してるぞ」
あ…雅人に言われて思い出した。
私、俊に殴られたんだっけ…?
「あのぉ…俺も怪我人ですけどぉ…」
「舐めとけ」
「ひどい!」
俊はやけにひどいと言っている気がする。
「手当してやる。柚葉来い。」
「うん…」
喧嘩場からでて幹部室に向かう。
「お疲れ様です!」
「お疲れです!雅人さん!!」
そんな言葉が飛び交う中、幹部室に着き、雅人は何かを探しだす。
「救急箱…あった…」
その中から湿布と包帯を出してきた。
「包帯?」
「一応な」
一応って…ちょっとやりすぎな気がする…
「右腕を出せ」
雅人はそう言ってきたので右腕を出して見せる。
すると、湿布を貼りはじめる。
「柚葉は、表情意外とあるな」
俊はそう言ってきた。
「本当?」
「あぁ…俺達みたいにこんな大袈裟な表情は無いが、普通に嫌な顔したり微笑んでいたり…お前にはちゃんと表情があるよ…」
雅人は少し赤くなって言う。
熱でもあるのか?
そう思ったが、なんかそう言う事言うとなんか起こりそうだったから言わなかった。
「終わった」
気が付くと包帯まで巻き終わっていた。
「ありがとう…手先…器用なんだね…」
そう言ったが 普通だ、と言う。
普通じゃこんな綺麗に巻けないと思うけどな…
喧嘩場に行くと俊と美沙子さんが話していた。
「あ!そういや蓮君はどこぉ?」
「蓮なら下っ端いじってます。」
その会話を聞いて思い出した。
「「蓮を忘れてた」」
雅人とハモってしまった。
「あっ!雅人と柚葉やっと来たぞ!」
俊がやっと私達の存在に気付いたらしい。
美紗子さんは腕時計を見てから、
「んーと!私もう帰るねぇ♡ばいばーい♡」
と言い、手をひらひらさせて帰っていってしまった。
「蓮を拾って、ファミレスでも行くか」
雅人がそんな提案をする。
「さんせーい!お腹すいた!」
俊は大声でそう言った。
俊の足の手当をしてから、外へ向かう。
「ほーらほら早く走らないと足引っ掛けちゃうよ~」
蓮の声が聞こえてきた。
「やめてください…蓮さん…」
下っ端可哀想じゃん…
「おい、蓮、ファミレス行くぞ」
雅人が蓮に話しかける。
「は~い」
れんは下っ端いじりをやめ、わたし達の後に着いてくる。
「この辺にファミレスある?」
ファミレスなんて、来る途中あったか?
「まぁ、少し歩くけどな。こんな日は歩くのもいいだろ?」
雅人が言うことは大体正論。
「そうだね~!俊に足引っ掛けられよ~」
蓮は笑顔でそう言う。
「蓮も柚葉も最近俺にひどくない?」
「そう?」
蓮は俊の質問にとぼけ。
「私は今日会ったばっかですが」
私は正論を言った。
「聖白高の制服来てる人多くなってきたね」
蓮に言われて気付いた。
「確かに多いね。私も着ているし…」
私が呟くように言うと
「じゃ、柚葉の家に寄って着替えていく?」
私の家…
お母さんともし鉢合わせてしまうのは
嫌だった。
私はあいつにだけは逆らえないから余計怖い。
「いいです。このままで」
私がそういうと俊と蓮は私の私服が見たいとブーブー文句を言い始める。
嫌だ…けど、
「じゃ、寄っていこうかな…」
その一言に蓮は飛び跳ねる。
「ヤッタ~!柚葉の私服が見れる~!」
こんなに喜んでいるのを見ると…なんか断れない。
ガチャッー…
なるべく音を立てずに家のドアを開ける。