掛け布団から半分顔を出して、


「お祝い遅れてごめん。全国大会出場おめでとう」


ケイくんは恥ずかしそうに笑って、


「ありがとう、ナナちゃんに一番祝福してもらいたかったんだ。

それにしても、あの福山選手がナナちゃんのお兄さんだったとは……

苗字が一緒だったから、まさかとは思ったけど。

しかも、美鶴代姉さんの彼だなんて……今日は驚くことばかりだ。

お兄さん、ナナちゃんのことが可愛くて仕方がないんだね。俺なんて小さい時から姉さん達に奴隷のように扱われてきたから羨ましいよ」


いやいや、わたしには十分可愛がっているように見えましたけど?


声には出さず、心の中でそっと呟いた。



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