「でもわたし、パジャマだよ……。」


せめて、ファーストキスくらいはロマンティックにしたい。


ケイくんは苦笑して、


「確かに扇情的かつ刺激的なコスプレだね。このままいくと歯止めが利かなくなるかもしれない」


えぇっ!!!?


コスプレ!!!?


いや、そこじゃなくて!


歯止めが利かない!!!?


わたし、これでも病人ですが……。


ど、どうしたらいいの?


などと心の中で動揺と葛藤を繰り広げていると……


「千尋、どけっ!」


「ちょっと海翔さん、押さないでくださいよ!」


「シッ!静かに……あぁぁっ!!!!」


病室の外で聞き覚えのある声が聞こえた瞬間、


ガタガタッ!


ガッシャーーン!!!!


病室のスライドドアが突然こちらに倒れてきた。



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