でも、傷付けずに？


「我が主、傷付けずに、と言うのは無理ではないでしょうか。」


「主～、傷付けないのは無理なのではぁ～。」


二人が言う、


そんな彼等に、


「嫌、奴だぞ？それに、お前等が傷つけられない。」


ｸｽｯと笑って言った主に。


隣に居たｺｲﾂは顔を赤くした。


女々しいな、と思う。


ｺｲﾂは主の事が好き、らしい。


私も、好きな人はいる。


けれど、


あの子の顔が脳裏に焼き付いて離れない。