そこで校門を潜ると凄いのは声だろう。


百合も由美も美人だが、黒美は別格だ。


性格も良く女の子らしいし、容姿なんて綺麗すぎる。


そんな女にはもちろんファンがいる。


由美にも百合にもいるが、黒美は別格だ。


ファンが多いため、ファンクラブだってある。


ファンには女だっている。


ちなみに、クミたんファンクラブ会長は由美だったはず。


「黒美ちゃーーーんっ!!」


「クソ可愛いいいい!」


(黒美、いつも大変だなぁ~。)


「え?私のこと?・・・おはよう!」


雄叫びや悲鳴が聞こえる。


黒美はキョロキョロ周りを見ている。


彼女の事だ、ファンのことなんて聞いたことないのだろう。


すると、声が止まる。


そして、百合の前を歩いている黒美が歩くのを止める。


下を向いていた百合は気付かずに黒美にぶつかる。


ドンッ


(え・・・?黒……!)