由美はつけまつげが取れたのだろう、騒いでいる。
雄叫びに驚いたのか黒美はひゃあっ何て言いながら持っていた日焼け止めを落とした。
「由美、大変だね~、黒美おはよ~!じゃあ、お願いします。」
バタン
と、扉が閉まり車が発進し出す。
「ユリちゃんッ、今度テストだ「何ィ!?」むー、私ッユリちゃんに言ったの!」
そんなたわいのない話をしながら学校に行く。
学校の前まで来る。
(皆と会わなければいいな。)
皆とは、彼女が裏切られた暴走族で。
バタンッ
「ユリ、行くよ。」
由美のそんな一言に彼女は笑って言った。
「うん!」
(黒美も由美も優しいなー。)
多分、彼女達の事だ。
気付いてるだろう。
黒美も由美も観察力が凄く、百合の気持ちぐらいわかって居るのだろう。
迂闊に声をかけたりしない