さっきまで誰もいなかったはずなのに、
目の前に翔太が立っていた。

何と。気づかなかった。

「うおっ、何だよ、大丈夫か?」

「え、翔太、雪合戦してたんじゃ…?」


翔太のほっぺたは赤くなっている。

2月のこの寒い中、はしゃいで男の子たちが飛び出していったから、
元気だなあ、なんて思っていたのに。