ドンッ


「わっ」


「いてっ」





グンっと角を曲がったら、誰かにぶつかり尻餅をついた



「いてててて」と腰をさすりながら立ち上がり、反対側で尻餅している人を見る



「……あれ?ヒロ?」




「……凛?」




尻餅をついていたのは、ヒロだった




「ごめん、だいじょぶか?」



私は謝りながらヒロに手を差し出す




「こちらこそごめん。
凛はだいじょぶだった?」



ヒロは私の手を掴んで立ち上がりながらそう言った




「私はだいじょぶ」



「そっか。よかった」




…………………。



しばらくの沈黙が流れる



なんか言ったほうがいいのか?



「……なんかあった?」




「はっ?」




突然ヒロにそう言われ、変な声が出る




「凛、泣きそうな顔してる」




「………なんか、あった」




「俺でよかったら話聞くよ」




ヒロに話したら、この病気が少しでも良くなるかな?



この気持ちはスッキリするか?



チラッとヒロを見ると、優しく微笑んでいた




少しだけ、ヒロに話してみよっかな




「じゃ…お言葉に甘えて……」



「うん、わかった。

ここで立ち話もなんだし、近くに公園あるから、そこにいこ?」




「うん」




私はヒロの隣に並び、近くにあるという公園を目指した