「りーん、起きて!出番よ!」
……ん?
目を開くと目の前に萌がいた
「ほら、まったりしてないでさっさと起きなさい」
私は寝ぼけたまま集合場所へ連れてこられた
「それでは、入場してください!」
係りの人にそう言われ、校庭にならぶ
「きゃー!凛様と萌様よ!」
「運動着姿似合ってる〜!」
「本当いつ見てもカッコいい!」
その途端に聞こえてくる歓声
はぁ……
そんなに騒いでもなんも出てこねぇっつーの
「それでは、騎馬を作ってください」
私は、1番前
右後ろが、萌
左後ろが、花沢
そして上が美里だ
このメンツで騎馬を組んだことはなかったけどなんとか立ち上がることができた
「っ……」
その途端腕にに走る痛み
きついか…?
でもここまで来て止めるわけには行かない
私たちは「おぉぉー!」と叫んで相手の帽子を取りに行った
「やめ!騎馬は元の位置に戻ってください」
はぁ……やっと終わったよ
取った帽子の数を数える係員
「…結果は、11対9で、1年生の勝ちです!」
おー
やったね
「いぇーい!」とハイタッチをする美里
その手には相手の帽子が握られていた
はぁ…後はリレーか
また寝て待つとしよう
私は応援席に戻り、ぐたっと椅子に座った
ガヤガヤと応援の声が聞こえる
うっせぇ…と思いながら私は意識を手放した