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時は飛ぶように過ぎ、今日は体育祭当日
まだ足は痛むけど、みんなには「走れる」と嘘をついて、走ることにした
「生徒諸君。
今日は天気にも恵まれ、絶好の運動日和だ。めいいっぱい体を動かすように。
また………」
太陽がサンサンと降り注ぐ中、ハゲ校長が長々と話す
あー、熱中症になりそうだわ
これじゃ六月にやる意味ねぇだろ
「……これでお話を終わります」
そんなことをぐちぐち考えてたら、ハゲ校長の話が終わった
ザワザワと騒ぎながら応援席に戻る
桜ヶ丘高校の体育祭は学年対抗
これって、絶対的に1年不利だろ
「凛ちゃん萌ちゃん!
頑張ろうね!」
満面の笑みでそういう美里
ハチマキを可愛く巻いていて、男子の注目を集めていた
「ええ、先輩なんかに負けてらんないわ!」
メラメラと燃える萌
なんでそんな気合入ってんだか…
校庭では、すでに1種目めが始まっていた
私はそれをボーッと見つめる
騎馬戦は三種目めで、リレーは一番最後
出番までまだまだ時間がある
「悪りぃ、寝るわ。
出番なったら起こして」
私は二人にそう頼み、少し寝ることにした
応援席は日陰になっていて涼しい
私はすぐ眠りについた