__________________
「はぁ……」
私は1人、大きいため息をついた
今はもう放課後になり、理科室の掃除中
無駄に大きい理科室は1人で掃除したら何時間もかかりそうだ
「あーああ……」
私は箒をブンブン振り回しながら理科室を歩く
やってらんねーよこんなの
……ん?
ふと窓の外をみたら、体育館の裏にたむろする男子数名が見えた
興味本位で窓を開け、耳をすます
「おい、今日はちゃんと金持ってきただろうなぁ?」
男子の中でも1番チャラそうな男が言う
「ひぃっ…
きょ、今日は準備できませんでした…っ」
と、ひ弱そうな男子が答える
なんだなんだ?
カツアゲか?
「あぁ?なんだと!?
今回持ってこなかったらただじゃおかねぇっつったよな!?」
ひ弱男子の胸ぐらを掴むチャラ男
これ、やばくね?
のんびり理科室から鑑賞してる場合じゃないよね?
私はバッと窓を閉め、体育館裏へ急いだ
「あ、おいこら!
理科室の掃除はどうした!」
体育館裏に向かう途中、理科の先生に見つかったけどシカトしてきた
玄関で上履きから外履きに靴を交換する
って、律儀にこんなことしてる場合じゃないんだって
私は慌てて男子達がいたところを目指す
足の傷がとてつもなく痛んで倒れそうになったけど、私は無理やり足を動かした