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「…であるからして……」
この理科の先生はとてつもなく話が長い
だから話を聞くに気なんかなれない
「なぁ凛」
隣に座っている優に小声で話しかけられる
「ん?」
「765 ÷ 3って、割り切れねーよな?」
……は?
なんの話をしてんだこいつは
優の手元を見ると数学の教科書が広げられていた
……せこいな
私も持って来ればよかった
てか、765 ÷ 3 ……?
「は?お前バカ?」
割り切れんだろ、んなもん
「お前ほどバカじゃねぇ」
いや、私ほどバカだな
てか私はバカじゃねぇ!
「それ、割り切れるし」
「まじ!?なんぼ?」
「255」
「お、さんきゅー」
そう言って ヘラっと笑う優
なんでだろう
最近おかしい
優の笑顔を見ると心臓がキュッと締め付けられるような感じがするんだ
病気かもな……
私はそんなことを考えながら机に頭を伏せた