「ふぅ、やっと着いた」



「遅い」



そこには下駄箱に背中を預けて立つ萌がいた



「しょーがねーだろ、痛いんだから」



私はブツブツ言いながら下駄箱を開ける




バサバサバサッ……



「…は?」


下駄箱の扉を開けたと同時に中から出てくる何か



「…なんだこれ」



しゃがんでひとつ拾ってみると、可愛い柄の絆創膏の束だった



中にはメッセージが書いてあるのもある


…おそらく私のことをやけに騒ぐ女子の仕業だろう



「あら、凛ちゃん人気者ね」



そう言ってニヤッと笑う萌


こんなん全然嬉しくねーよ



てか……


1つの手紙の差出人のところを見たら、3年B組と書いてあった


3年にまで知られてんのかよ



はぁ…とため息をついて全て拾い上げる



「どうすんの、それ」



「…ありがたくいただくしかねぇだろ」



私はそれをゴソゴソとバックにしまった




「じゃ、帰っかー…」



「そうね」




私は萌と並んで学校を出た