一応、手渡しのチョコレートは全部断ってる加々尾くん。


だけど机やロッカー、靴箱に入っているチョコレートは名前が無いものもあるから、返しようが無い。



仕方なく鞄に詰める加々尾くんを見て、少し胸が痛む。



……あたし以外の女の子からのチョコレートなんて、受け取って欲しくないな。



加々尾くんはあたしの彼氏でも無いし、友達とも言いにくい。


ただのクラスメートとしか言いようが無い関係なのに、そんなことを思うあたしはどうかしてる。



でもそれだけ加々尾くんが好きで……。



「はぁ……。」



昼休み。



加々尾くんは午前中だけで沢山疲れてお昼寝中。


結菜ちゃんは先生に呼ばれて職員室へ行った。