1番聞きたくない声がした。



いる……。
カーテンの向こうに、いる。



「玲奈」


何で亮くんは、私につきまとってくるの……!?



「来ないでっ……吐き気がするのっ!!放っておいてっ」


会いたくない。
顔も見たくない。



「……何で、そんな素っ気ないわけ?あの頃は、俺にすっごく優しかったのに」


……怒ってる?
ゆっくりゆっくり、音を立てないように体を起こした。


それと同時にシャッと、カーテンが勢い良く開いた。



「玲奈、具合悪そうだったから、絶対ここだと思った。心配だから、様子を見に来た」


私の元に近寄ってくる。
「来ないで」と拒絶しても、全く聞く耳を持ってくれない。