『携帯、机の中に忘れたのを思い出して……』


『そっか……』


『玲奈ちゃん』



名前を呼ばれ、視線を上に向けると、村田くんは私のすぐ前に立っていた。


そして私は村田くんに抱き締められた。



『ちょっ……ダメっ……』


『玲奈ちゃんっ……何で最近、僕の事、避けてるの?』


『っ……』


『最近すっごく辛そうな顔してる……悩みがあるなら言って……頼ってよ、玲奈ちゃん……』



精神的に弱ってた私は村田くんの優しさが嬉しくて、彼の腕の中で「ありがとう」と呟いた。





『……人の彼女に何してんの?』