「ねぇ?聞いた〜??
瑠奈ちゃんの所、別れたらしいよ!」

太陽がポカポカ暖かい。
昼下がりの、休み時間…



頬杖をつきながら、伏し目がちに話す親友の皐月(サツキ)ちゃん。



長く伸びた睫毛に、透き通るような白い肌。


顔は凄く小さくて、なのに目はとても大きい。





お菓子で例えれば、ショートケーキみたいな‼︎




「え、そうなの⁉︎」





「うん、なんか彼氏の浮気らしいよ!」


…浮気かぁ。


瑠奈ちゃん、悲しいだろうな。


ううん、絶対悲しいに決まってる‼︎



恋なんて、したことないけれど大好きな人に裏切られるほど悲しいことはないもん。




「瑠奈ちゃん、大丈夫かな??」



皐月ちゃんも同じこと、思ったみたい‼︎



なら、




「放課後、瑠奈ちゃんの所行こうよ!」



私のその言葉に



「そうだね‼︎」



嬉しそうに微笑む皐月ちゃん。



皐月ちゃんが笑ってくれてる…


大好きな親友と毎日一緒にいられるだけで幸せ。



だから、恋愛はまだいいかな…



この時はそう思っていた。