「…ちょっと、そこのバカップルゥゥゥゥ!!」

聞き覚えのある、ドスの効いた声に振り向く、バカップルなうちら。

「…げっ!!梨華」

振り向いたその先には、梨華が眉間にシワを寄せて立っていた。頭に着けたミニーのカチューシャが、何ともKYだった。

「もぉっ!!二人共どこ行ってんねんっ!!もぉ集合時間やないかいっ!!」

梨華は、あたしと亮太の頭を叩き、集合場所へと戻った。

「けっ…鬼姑が」

亮太とあたしは、拗ねながらディズニーランドを後にした。