AM9:00 ディズニーランド


「…うっわぁ~!!ミッキーやっ!!」

「はいはい、ミッキーだね~」

はしゃぐ亮太に、呆れるあたし。でも、実は可愛すぎる亮太に胸キュン中…。(バカップルとか、分かってるからっ!!)

「なぁ悠季ぃ――♪♪梨華とかに見つからんように…抜け出さね?」

突然の亮太の思いつきに便乗して、あたし達は一緒の班の梨華達にバレないように逃げ出した。

とっさに掴まれた手に、ドキドキする。

あたしの前を歩く亮太の横顔が、いつもよりカッコよく見える。
手繋いで、二人で歩いてたら…周りから見てもカップルだよね?あたし、今、東京の人全てに亮太を自慢したいよ…。

亮太はカッコいいから周りの女の子とか、亮太の事…見ちゃうんじゃないかな。

でも、あたしと手繋いでるから…大丈夫だよね。

こんなに心配しちゃうくらい、亮太はカッコいいんだよ?

…亮太を独り占めしたいよ。

「ゆ~き☆☆ミッキー居るで!!」

自分の世界に浸っていたあたしを亮太は叩く。

「痛いし!!ミッキーどこ??」

「あれやって!!」

亮太が指差した先には、ミッキーがいた。 
「ミッキーンとこ行こっ!!」

亮太はあたしの腕を引っ張る。

「あっ!!写真撮ろ!!写真っ!!」

亮太は、興奮していてはしゃいでいる。

「ミッキー!!ちょっとぉ―――!!」

亮太はミッキーの処まで行き、何故かミッキーにカメラを渡した。

「何でミッキーにカメラ渡してんの?」

あたしが聞くと、亮太は意味深に笑って言った。

「ミッキーに、俺等がラブラブな処見せつけるねん!!」