コンコンッ。
「どうぞ」
俺達3人は、生徒会室と書かれた扉を開いた。
そこには、やたらいい感じに高そうな椅子に腰を掛けた浅川とその隣に立っている栗原がいた。
「また君達か・・・」
浅川が言うように、俺達3人はこの生徒会の指導の常連なのだ。
憂が不吉なことを言ってはいたが、どうってことない。
馴れっこだからな。
「えー、会長もご存知だとは思いますが、一応、い・ち・お・うこの3人のプロフィールを説明します。決まりなので」
「うむ」
そう言って栗原がやたら分厚いファイルを開いた。
「まず、二本松佳祐ですが、彼は2年2組の生徒で、過去に電車の写真を無断で売買、また他2人と学校を抜け出し、パチンコを打っていた経歴が多数あり、これで通算10回目の指導となります」
「ふむ。まあ、売買の常習犯だな。で、次は」
「次が、福島元気です。彼も同じく2年2組の生徒で、過去に便座の破損が10回、各教室での椅子の破損が10回、授業中に弁当を食べたことが20回、これで通算50回目の訪問になります」
「ああ、椅子クラッシャーと呼ばれている奴だったな」
浅川が俺を見る。
「で、次が・・・」