変えてしまったのは誰───?
私でもあり、周りでもある。
だけど私たちはそれを認めたがらなかった。
帰ってきてほしい、なんて。
私の答えを分かってるはずなのに。
私は帰りたい、じゃなくて───…
帰らないといけないんだ。
「…ん。…分かった。」
きっと今帰ったら雄大は優しいはず。
昔の雄大は…もう居ない。
居るわけ無い。そう呪文のように心の中で繰り返す。
「それならすぐにでも帰る。
明日、荷物の整理するから迎え来てくれる?」
私の表情はきっと無に近く。
でも、微かに微笑むことで少し儚さを醸し出す事が出来ただろうか。