《如月由依side》


……どうしよう、今言おう。


私は、覚悟を決めて澤田くんに歩み寄った


「澤田くん、あの本夏休み終わっても返せないかもしれないんだけど…
いいかな?ごめんね、まだ最後まで読めてなくて。」


「全然大丈夫だよ
いつ返してもいいから。
ゆっくりでいいよ」



澤田くんは、私の顔を見て話してくれるようになった。

心なしか表情も明るくなってきた気がする。


あれから澤田くんは、皆と話すようになってて本当に良かった!



私は、いざ本を読もうと思っても

・・
あの選択が間違っていたとしたら、と思うと怖くて読めない。


結局1ページも開かないままもう2週間過ぎていた。