公園につくと、もう子供たちは帰ったのかいない。



静かな時がながれる。


私たちはベンチに座った


「今日は、すっごく楽しかったなぁー...」


映画の感想を和樹さんのお店で言ったのにまた言い始めた私を、庵は優しい瞳で見つめてくる。



「服今度着て見せてな?」


『今度』

それは、私にとってはつらい言葉でしかないの。



「はは、また機会があったらね」



どう切り出していいか、分からない。




けど、言わないとだめだ。


「庵」


「ん?」





泣く前に、きちんと。


泣く資格なんてないのだけれど。





私は、言う。庵の目を見据えて。





「もう、庵と会わない」