やっぱりきた。



「先生、私やってないです。」


本当は、私。


「なによ!私が何したっていうのよ!」


「そうよ!かおりがあんたに何したのよ!」

取り巻きの一人が、加勢した。



「…冷静に考えてください。

仮に私がやったとしましょう。
でもいつもテストの前にその席の人と、席を使う人で机の中を確認しますよね?

その時、岩谷くんは気づかない。
でも、かおり…西田さんなら入れることだってできる。

だからといって私は、かおりが犯人だとは断言できない。かおりはやってないのかもしれないから。

それに、もし私が紙を置いたというのならいつ、どうやって置いたの?


私は、できません。」


「そんなの岩谷と手ぇ組みゃできるでしょーがっ!」


「岩谷くんはそんなことしない!」

テストそっちのけで、私たちは言い合う。

みんなも興味本位でただ見てる。


「西田、お前…如月をいじめてたな。」

かおりが何かを言おうとした時、先生が言った。


「え…?先生…?」