「なんで…?自業自得じゃね?
今日だって菜奈、泣きながらそこの公園に土砂降りの中いたんだぞ?」
えっ…なんで
「なんでって顔してるな…お前とあのギャルがキスしてるとこ、ぎゃるにみせつけられたんだと。この間も。おまえが朱里とかいうやつ連れて来た時、菜奈、俺
の部屋いたんだから。」
そ、だったんだ…
全然気づかなかった。
「なぁ、侑李。なんでうわ…」
バン!
兄貴がなにか言いかけた時
勢いよく扉が開いた。
「ゆーうーりー!さぁ、話を聞こうかなぁ?」
……俺、今日殺されそうな勢いだ………
「どうして、菜奈ちゃんがいるのに
浮気なんてしてた?」
それは……
今更、あの理由で浮気してたなんて
言えるはずもなく、口ごもった。
「ちゃんと話しなさい。」
_______ピーンポーン
誰か、きた?
「いい。無視するわ。で?なんでよ?」
「菜奈が……きらいになったからか?」
「……そ、れは」
俺はそっぽを向いた。
「そ、うか…私…嫌われてたのか…」
え…
ドアの方を向くと、
その大きな目に綺麗な涙をためて
菜奈が立っていた。